少し前に中古で仕入れたテレキャス、練習をする前にまずバラしてみるという
習性は生まれつきの物なのでしかたがない。
まぁ、グーグル先生にお尋ねするとワンサカ出てくるので今更でもないんでしょう
けど、テレキャスと言っても沢山種類があってどれがどれなんだかサッパリ!!
自分が所有してる固体がどんなものか一応調べておくことにした。
Fender Japanの一番入門仕様だと思います。
ボリュームつまみ部分を開封した状態
回路部分を拡大してみる
お世辞にも綺麗なつくりとは言えませんねぇ
廉価版に相応しい安価なボリューム抵抗が使われています、半田の状態もイモイモ
使われているコンデンサは唯一これ1個、グーグル先生に聞くと2個のものや3個のもの
も紹介されていますが、これは違うようです。
フィルムコンデンサ 0.047uF
立体配線図を描いてみた。
理解しやすい回路図に落としてみる
構成はすこぶるシンプルです。
スイッチが1の状態ではフロントピックアップのみが接続される
スイッチが2の状態ではフロント、リアピックアップが並列に接続される
スイッチが3の状態ではリアピックアップのみが接続される
250kΩと0.047uFはピックアップの内部インピーダンスとの組み合わせで
ロウパスフィルタを構成している。
さて、この回路で一体何をしてるんだろうという疑問が湧いてくる
トーンコントロールのボリューム(250kΩ)はその名のとおり音色を変えてるんですが
電気的視点でもう少し探ってみる。
もっともピックアップの詳細特性が不明なので、これまたグーグル先生に聞いて
それらしいピックアップを見つけて、内部抵抗(内部インピーダンスではなく)のみ当たり
を付けて周波数特性を計算してみました。
結果は、
まずはフロントのみ
出力ボリュームは最大の状態(周波数特性には無関係なので条件を固定する)
トーンコントロールボリュームは、30k,50k,100k,150k,200k,250kΩ の場合で特性をプロット
右のグラフは、縦軸はゲインと位相、横軸が周波数で10Hzから10kHzまでを描いてます。
実線がゲインで、フラットな部分を見て、下から30kΩ、50kΩ・・・と続きます。
次は、フロント+リア
最後にリアのみ
さてさて、この結果をどう見るかなんですが
だいたい500Hz以下の低域成分をコントロールしてる感じ、低域の出具合を調整。
低域のゲインを変えてるんではなくて、高域(500Hz以上)のフラットな部分のゲインを変える
ことで相対的に可変しているように見えます。
フロント+リアの組み合わせでは、信号源インピーダンスがパラに入ることになり全体の
ゲインが高めになってる、出力ボリューム固定の場合、フロント/リアのポジションによって
音量が変化するんじゃないかなぁ、と見える。
え、音質? それはピックアップの特性で決まる訳でして、今回のような単純なモデル
では分からない微妙な違いを吟味する必要があると思うんですが、それはグーグル先生
に聞くといっぱい答えてくれるのでそちらにお任せです。
ただし、先生の言うことがすべて正しいとは限りません。
ここまで固いお話にお付き合い頂いた方に感謝!
ほな、
追伸;
この回路を眺めていてふと、、、
普通ギターのコード(業界用語でシールド)は結構長く伸ばすことになります、
シールド線なので当然GNDとの間に静電容量を持つことになります。
そしてその容量はシールドが長くなればなるほど大きくなる、この回路は結構
インピーダンスが高く、特にボリュームが中間あたりが顕著。
静電容量の影響をざっくり調べてみた。
ボリュームを半分の位置にしてシールドの容量が仮に250pFあった場合(十分ありえる値)
の特性は下図のようになり、2KHz以上のゲインが急激に減衰してしまう、きっと鼻づまりの
ような音になるんじゃないかと想像します。
だからなんですね。皆さんDIを使うのは、、、納得です。
ほなほな、
このグラフを描くソフトはどうやってゲットされたのでしょうか。DIを使うと良い音になるメカニズムが判ったような気がします。
2児の父さん
リニアテクノロジーがFreeで提供しているLTspiceです。巷では結構メジャーですよ。
こちらからDLできます。何かと便利なのでちょこちょこ使ってます。
http://www.linear-tech.co.jp/designtools/software/#LTspice
ここのLTspiceⅣのところです。
インストールするときにメールアドレスとか聞かれますが、イヤなら無視してもOKのはずです。
使い方はグーグル先生に聞けば教えてくれますし、何となくいじってるとソコソコは分かると
思います。