.2kで作る自動追尾コントローラ

 永らくのご無沙汰でございます。
いえ、こうも暑いとな~んにもする気にならない、という訳ではないのですが、
少なくとも34℃を越えるような日はお外遊びはご法度でして、ひたすらエアコンの
効いた部屋でWΦTAQ遊びに勤しんでおりました。
とは言いつつ課題のこちらの件は、どーもハードルが高くて未だに手が出ていません。
多くのアドバイスを頂いておりながら申し訳ない次第です。sri

 んで、掲題の件です。
私の周りの一部世間ではサテライトが盛んだったり、GreenCubeでDXと交信できたり
と話題が尽きません。サテライトについてはもう10年以上も前にTS-2000を入手した
ときにかじってみた事がありました。サテライトモードがあったので。
でも、ドップラーシフトがために常に周波数を修正しながら、ビームアンテナの場合は
向きも修正しながらやるQSOは、私にはせわしない事この上ないので、永らく遠ざかっ
てました。
で、今度はIC-9700を仕入れたのを機に一念発起、再挑戦しようかと。
しかし先の課題を解決しないことには同じ轍を踏むことになるので一応考えました。一応。

ドップラ―自動補正・・・これは便利なソフトがあるのでこれを使う。SatPC32
アンテナ追尾   ・・・これも上記ソフトで動く便利なI/Fがあるようだ。

しかし、なんかややこしそうだしお値段も安くはなさそう。
という事で、ここで使ったESP32がとっても便利そうなのでこれを使って作ってみる
ことにした。予算は2000円程度。
で、できたのがこれです。

ケースはLAN HABの残骸

中身はこんなふう

左半分がEPS32基板とA/D入力やリレー駆動用インターフェース
このESP32はBluetooth、Wi-Fi機能を有するボードなんですが、今回この機能は使いません
なのになぜこのボード?、そうArduinoNANOで機能的には十分なんです。にもかかわらず
敢えてこれを使ったのは通信ポートがこっちには2つ(3つ?)あってデバッグと通信を
別々にできてとても便利だからです。ArduinoNANOは1つしかない?ですよね。


右半分はローテータのL/R 、UP/DOWNスイッチ用のリレー
青いコンデンサがいっぱい付いてるのは、これが一番難儀したところですが、
サージ吸収用です。ローテータのモータはAC100V、AC30Vで動いてて
CW,CCWを直接スイッチで切り替えてます、なのでスイッチをOFFしたときに
強烈なサージが出ていて、これが為にマイコンが暴走してしまうんですよね。
これだけのCを付けてようやく治まりました。

 パネルの機能(備忘録)
【AZ枠】
Pset・・・長押し2秒で現在ポジションをメモリ、受け付けたら左のLEDが3回点滅する。
     短押しでメモリポジションへ移動
     カーラジオのメモリと一緒ですね。
E・・・・強制的に「東」に向ける。ウチでは東に向いてる事が多いので
L ・・・・押してる間だけ左回転
R・・・・押してる間だけ右回転

【EL枠】
Pset・・・長押し2秒で現在ポジションをメモリ、受け付けたら左のLEDが3回点滅する。
      短押しでメモリポジションへ移動
0°・・・ 強制的に「仰角0°」に向ける。
UP・・・ 押してる間だけUP
DN・・・押してる間だけDown


【一番右のボタンとLED】
スイッチONで自動追尾開始、SatPC32から送られてきた目標ポジションに自動的に
アンテナ向きをコントロールする。
ONでLED点灯

なお、自動追尾中や他の動作中に別のスイッチを押すと、直ちに現在動作を中止し
次のアクションに移ります。

【リアパネル真ん中手前のプラグ】
SatPC32からシリアル通信で送られてくる目標角度(AZ,EL)を受信する端子。
Φ3.5ミニジャック


 ローテータのコントローラは別の見える所に並べて置いてます。

IC-9700近くにセットしたのがこんな感じ

参考にブロックを載せておきます。手書きのきたないのん。

ESP32のプログラム(スケッチと云うらしい)は、コメントも含め700行程度のもの
になってます。久々のちょっとしたプログラム作成でしたが、1.5日でやった。
多分こんなのは一気にやった方が効率いいんでしょうね。

【試運転】
実際にはSatPC32とCTESTWINを両方立ち上げて、CWキーイングとログインはこれで
やってます。SATのCWは皆さん超高速でやってますので、パドル操作のへたっぴな私
にはついていけません。なのでPCに頼ってます。
そんな訳で楽チンにSAT運用ができるようになりました。

 次は話題の(と言っても遅かりしですが)GreenCubeのデジピータを模索中です。
とりあえず受信まではいけてるみたいです。
ほな、

カテゴリー: 無線 パーマリンク

 .2kで作る自動追尾コントローラ への5件のフィードバック

  1. 長谷川 晃 のコメント:

     あけましておめでとうございます。
    新たな年を迎えて初めてメールボックスを見ています。
     衛星自動追尾コントローラ改良版並びに全体の機器(ブロック図)共に立派な仕上がりですね。
     弊リグはIC-9100、HF+144/430八木にコントローラはRC5B-3を使っています。
    貴局の日記を拝見し”いつの日か、SAT通信でのWAC” の夢が叶うのではと、、。
     FB DX 73 JK1EBA/Hase

    衛星通信には手が届いており馬
     

    • もあい/jf3ipr のコメント:

      長谷川さん、
       ご無沙汰しております、本年もどうぞよろしくお願いします。
      自動追尾コントローラはESP32というボードが安価で入手できプログラム作成と、書き込み及びデバッグが簡単にできる環境が整っているためのなせる業と思います。ひと昔前なら考えられないです。きっとやる気も起こらないでしょう。便利になりました。
       SATはGPアンテナでもできるんですがビームと追尾があれば幅が広がってより面白くなると思います。という私はその後あまりSATにはQRVしてないんですが、、、
      今後、高軌道SATが飛ぶとWACも手が届くと思います。
      力まずボチボチやりたいと思います。

  2. もあい/jf3ipr のコメント:

    今日、IO-117(GreenCube)に出てみたら沢山コールを頂きました。tnx
    とりあえず送受ともいけてるようです。交信のやり方についてはもう少し
    様子を見て流れに乗れるようにお勉強中です。

     昔懐かしいパケット通信と同じで、デジピータが宇宙を飛んでるだけ
    なんですね。EU,NA,VK,VU なんかと容易につながるのが醍醐味があっていいですね。

  3. もあい/jf3ipr のコメント:

    どうもです。
    そうなんですよ、大本で対策するのが王道なんでしょうけど、なんせ交流の100Vとか
    なんで厄介です。半導体リレーはうまく動くんだろうか?と。
    リレーを2段にするのは考えませんでしたが、タイムラグとハンチングが心配です。
    という事で、ごーいんに力づくで抑え込んだという訳です。
    あんまりスマートじゃないですね。

  4. ji3kdh のコメント:

    素晴らしい!
    サージよけの部分が大変そう。見た瞬間「え、何これ?!」
    いやはや解決したから良かったようなものの、お疲れさまでした。

    僕ならここまで入れる前に根をあげてしまい、
    1) SSRを試してみる?
    2) リレーを相手側に入れて、コイル側のラインを引っ張ってくる?
    ぐらいに逃げてしまいそう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です