HL-1K/6 改良委員会(3) ~スクリーングリッド安定化~

 セラミック球が青く光るのは分かったとして、本題に戻ります。
電波の質を改善するには兎に角スクリーングリッド(以下、SG)の安定化でしょう、
ということでやってみました。

汎用基板に組んだSG安定化電源です。

 もう13年も前のことですが、こちらでSG安定化電源を検討したことがあったので、今回も
これをベースに考えてみました。で、できた回路がこれです。

ダイナトロン現象による逆流に対応した電源です。
出力FETをパラにしたのは熱分散のため、念のため。シングルでもいけるかもしれない。
制御用FETにヒートシンクが付いてるのは逆流時の電力消費が大きくなるため。
入力段に1.5kΩを入れて両端をショートしてるのは次への布石です。

 4CX250BのAB1級動作時の推奨SG電圧は350vですが、これだと送信時入力側の電圧低下に
より350vをキープできないので、安定化電圧は340vに設定しました。

 この基板を1K/6に組み込むんですが、適当な場所がなかなか見つかりません。
苦肉の策として元々付いてる制御基板に親亀子亀にすることにしました。

これがその基盤ですが、でかい電解Cと少し背の高い電解Cが邪魔になるので手を加えました。

でかい電解C(500V 100uF)は小さい電解C(400V 100uF)2個にして横置きにした。
もう一つの縦置き電解Cはそのまま横置きにした。
基板の4隅に立ってるスズメッキ線はSG電源基板を支えるためのものですが、性能確認が
まだなので取り付けは後回しです。

改修、実験中の様子です。

 で、電波の質はよくなったのか?
こんな構成で確認してみました。
送信  PC(FT8) → IC-705(10W) → HL-1K/6 → ダミー
受信   ANT(50Ω) → IC-7610 → PC(FT8)
両者の距離は2mほど

結果です。
見方は、下2段がアンプなし(10W) 上2段がアンプON(400W)

①SG安定化なし、SG出力Cは100uF(オリジナル相当)

10Wでも子供が見えるので、感度をだいぶ下げてますがそれでも消えません。

②SG安定化なし、SG出力Cは200uF

あんまり変わらんね。

③SG安定化あり

やっぱりあんまり変わらん。

 ということで全然違いが判りません。SG安定化の効果がない可能性はありますが、
10Wと400Wでほとんど差がないのも変な感じ。400Wの方が子供が増えてはいますが、、、

やっぱり十分離れたところでモニタしてもらう必要がありそうです。
ほな、

 

 

◆ 追伸でおます。
大阪、堺の埠頭に移動してたラジ友に無理を言ってモニタしてもらいました。

350w出力時

わりとイケてる感じ。

 

 

450W出力時

ちょっとよれてきてます。
伝搬パスの影響じゃないかとラジ友は言ってました。そうかもしれませんが、
このとき安定化したSG電源が流石に少し降下してたのでその影響があるかもしれません。
トランスの能力がギリギリなのでこれ以上は無理そう・・・

 しかし初期に比べるとだいぶ改善したんじゃないかな。

という事で、本件終了。 ではなくて実はここまでは布石だったのです。
次なる改良?が本命なんですが、それはまた。
ほな、

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